言いたい放題 https://guccipost.co.jp/blog/mihara ブログ記者によるオンライン新聞 グッチーポスト Thu, 28 Jun 2012 00:51:54 +0000 ja hourly 1 http://wordpress.org/?v=3.3.1 実りの秋(棚ボタの秋) https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1801 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1801#comments Thu, 21 Oct 2010 23:32:28 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1801 続きを読む]]>  読書の秋、文化の秋、天高く馬肥ゆる秋なのに、9月から高熱が出ては引っくり返り、収まったと思ったらまた高熱が出るという散々な秋になった。これまで熱など出たことがないので、どうも初めの対応を誤ってこじらせてしまったらしい。

 「遅れてきた知恵熱だろう」と、日頃の言動がたたってどなたも同情もお見舞いもしてくれないし、熱があるので好きな読書も気合が入らない。オーディオも折角寝床でひっくり返っているだけなのだから、せめてじっくり聴けるかと言うと、これもまた元気なときに聴くのとはかなり違和感がある。
 もちろん食欲などあるはずもないから、体重は一気に落ち、骸骨みたいになってしまった。

 こう書いてくると流石に可哀想にと思って下さる方もいらっしゃるだろうが、それでもやはり持って生まれた悪運とは恐ろしいもので、熱が下がって一寸調子がいいので事務所に来たら、友人が飛び込んで来て「急用で行けなくなった。ぜひ代わりに行ってくれ」と置いていったチケットが何と「イギリス ロイヤル オペラ」のマノンではないが、主役はいま売り出し中の美人ソプラノ、アンナ ネトレプコ。
しかもS席、前の席には安倍元首相夫妻が座っていらした。捨てる神あり。拾う神ありとはよく言ったもの。久しぶりに正式な金の物凄くかかっているオペラを堪能してきた。ネトレプコは凄かった。

 ところがこの外出がよくなかったのか、また発熱、うつらうつら状態がしばらく続きやっと熱が下がってまともに歩けるようになったら、今度は倅がサラ・ブライトマンのチケットを買ったけど行けなくなった。代わりに行ってくれという話になって、これまた美人で評判のソプラノを聞いてきた。
 東京フォーラムの大ホールを何回も一杯にするだけあって、やはり大したものだ。ミュージカル出身だそうだけど、クラシックからポピュラーまで無難にこなすし、音域も声量も凄い。しかもきれいな脚線美、とてもお歳50とは思えない。(オペラグラスを忘れたのが残念)

 風邪のおかげで散々なはずだった文化の秋も思わぬ拾い物があり、それなりに大きな実りのある秋となった。

棹尾の一振
 あちらの国、こちらの国とどんどん金融緩和をするので、あちらこちらにカネが溢れてきつつあるようだ。あの日銀ですらETFや不動産投信を買うほどだから、何れ世界中で壮大な金融相場が始まるのではないか。ブラジルなど新興国はもうそうなっているようだ。
 NYもマクロの指標の悪化より、個別のアップルの決算を評価して株は上がっているし、日本でもそろそろ円高のメリットについても語られ始め、円高即株安とはならなくなりつつある。案外年末にかけて面白い局面が来そうな気がするのだが。 ]]> https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?feed=rss2&p=1801 4 日銀が株を買ってくる https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1799 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1799#comments Thu, 14 Oct 2010 23:36:45 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1799 続きを読む]]> 何と嬉しいことか
 10月5日に日銀が発表した「包括的金融政策」には、いささかならず驚かされた。
 とかくこれまでは市場や政治家にせっつかれ脅され、それでも少しづつしか動かないという、日銀の伝統的な金融政策のあり方からみると、非伝統的な物凄く大胆な一手と言っていいだろう。

 訳も分からずに全てを日銀のせいにし、せっついていた政治家も、流石にここまでやってくるとは考えてもいなかったのではないか。日米欧とも過去に例のない経済のジレンマに陥るなかで、伝統的な手法では間に合うはずもない。何せ前代未聞の先進国と新興国のバトンタッチが行われているなかでのデフレだから、余程思い切ったことをしなければ、市場も驚かないし人心も動かないだろう。

 中国など土地は政府のものだから、新幹線も高速道路もあっと言う間にできるのだ。そんな時代なのだから、思い切った手とスピードをもってやらねば、市場には効果が薄い。
 これまで金利を下げてカネを緩めても、誰も使わないし、株も不動産も買わない。元気がいいのはFXだけ。それで円高になっていれば世話はない。

そこに白川さんがETFやJ-REITを買い込みますよとやってくれたのだから、将来のバブルへの期待が持てるようになってきた。
当初は5兆円の基金でも何れ足りなくなればどんどん膨らむだろうし、カネはあっても誰もが使いたがらない。買いたがらない時には日銀が買うのもいいだろう。
昭和40年不況では政府や日銀がせっせと株を買ったおかげで、その後その基金は大儲けしたという例もある。兜町にそびえる証券会館はその時の儲けで建てたものである。資産はいつもそうだが、誰も買わない時に買うのが一番と、昔の大地主がよく言っていたものだ。

 さてそこで政策の出番だが、何だかいまの国会中継をみていると、全く緊張感が足りないし、何をしようとしているのかすら見えない。国民の生活が一番じゃないのか。国会でファッションショーをやっている場合ではないだろう。何とかしてくれ!!
 折角日銀がこれだけの覚悟と決意をしてくれたのだから、今度は政府が出来ることをしっかり考える番だろう。

何も財源など難しいことを言わずとも、取り敢えず銭カネがかからず出来ることからやればいい。それにはまず交際費は無制限に非課税にすることだ。
元気がよくて本来カネがバンバン使える企業も周りの目を意識して自粛しているご時世だから、税制で後押ししてバンバン使って貰えばいい。そうすれば交際費は無税にしても消費税収が上がってくる。タバコの値上げよりはうんと増収だろう。
 配当の二重課税の廃止も即やればいい。かねてより配当の二重課税には問題があると言われているのだから、この際すっきりとすれば法人税率の軽減と相俟って企業活動の活性化に役立つのではないか。他にも加速度償却という手もあるし。
 それにしても何もしない政府だなあ・・・・・。

チリの鉱山事故、これは凄いなー!
 あのラテンの人たちがあそこまでまとまるとは。
 その昔は政情不安で大変だった国なのに、何と全員で国歌を歌っている姿には頭が下がった。大統領から鉱夫、その家族まで全員で国歌をことある度に歌っていたが、菅さんならその場からそっと抜け出すのではないか。何せ国歌も国家も嫌いらしいから。
 まずその当りから改めてみてはどうだ。国をまとめるとは大変なことなんだぞ。チリにでも行ってこい。 ]]> https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?feed=rss2&p=1799 3 災い転じて福と為す https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1797 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1797#comments Thu, 07 Oct 2010 23:33:48 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1797 続きを読む]]>  中学生のころ若い先生が新しい憲法について、さも得意気に「日本は非武装で世界に範を垂れるのだ」と例の憲法の前文を教えてくれたことがある。あの「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と言う有名な前文である。

 子供心にこれを聞いて「こいつは馬鹿か」と吃驚して飛び上がり「僕は満州からの引揚者なんですが、あんな国に公正と信義があると先生は考えるのですか、ボクにはとてもそうは思えないのですが」と反論して大騒ぎとなり、次の生徒会会長選では先生方が「あいつだけは落とせ」とやられて落選したことがある。

 「三原は右翼」なんだそうだ。あれから60年、この前文が脈々と生き続けているために、日本国民の生命と財産の安全は他国に委ねられたままの状態が続いている。それでも冷戦時代のようにアメリカが強ければ、一蓮托生という立場はあったのだが、そのアメリカが頼りなくなったし、子供心にあんな国と心配していた国がいよいよ本性を剥き出してきた。

このことは何も安全保障ばかりとは限らない。いつの間にか「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」という癖だけはしっかり根付いているから、ビジネスでも言いがかりをつけられると反論すらしなくなったように、中国などでは泣き寝入りしているケースも山ほどあるし、アメリカだって因縁に近い訴訟をどかどか起こされては負けっ放し。
 「泣くこと地頭には勝てない」という故事のDNAがまた生き返ったようだ。

 また円が高くなってきた。これまた自虐的に「円高で日本は潰れる」みたいな論調が目立つが、対ドル、対ユーロにという先進国内での円高であり、資源国に対しては大して強くなっていない。レアアースの中国による嫌がらせが話題となっているが、幸い円高なんだからいまこそ「諸国民の公正と信義を信頼して」鉱山ごと買ってしまえばいいではないか。公正と信義とは相手が困っている時には助けてくれることのはず。

何ならアフガニスタンの鉱山も中国と一緒に共同開発したらいい。日本と中国の鉱山開発をアメリカ軍がタリバンから護ってくれるなんて、これこそ「諸国民の公正と信義を信頼」すれば出来ることだ。出来なければこの際憲法の前文を丸ごと削除し、ついでに憲法も見直すべきだろう。折角の円高が生かせないのにもったいないではないか。
 他にもアメリカの農地、オーストラリアの鉱山、ブドウ畑、中国のレアース、ロシアの油田など、公正と信義を表に出して買いまくってみてはどうだろう。そして初めてどこの国にも公正や信義などないし、あるのは国家のエゴという現実に気付くだろう。

折角の円高を武器にもう土下座外交からキッパリと縁を切り、通貨の強い独立国としてのプライドを世界に示めそうではないか。
 発想を180度変えてみれば、新しい世界も見えてくるし拓けてくるもの。
 「災い転じて福と為す」にはいい機会である。

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喧嘩は覚悟と度胸だ。 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1795 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1795#comments Thu, 30 Sep 2010 23:24:26 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1795 続きを読む]]>  「小さな正論」や「小さな正義」が大きく取り上げられ、それをまたマスコミが増幅すると、しばしば大義が忘れられ「地獄への道は小さな正義の石で敷き詰められ」いわゆる合成の誤謬というとんでもない結果となる。

 いま政府の中枢にいる連中は「戦争より平和」「不平等より平等」「不公平より公平」「暴力より話し合い」なんて教育を受けてきたせいか、大義のために戦うという姿勢が全く見えないのは、これは国民にとっては大ごとである。
喧嘩のやり方も知らずにヤクザ大国に啖呵を切り、それなりの覚悟で漁船を捕まえたのかと思ったら、領海内だから粛々と国内法で対応するはずが、何だか腰砕けで脅しに脅されて、いともあっさり放り出してしまった。しかも怪しからんのは誰の責任で結着をつけたか判らない。

 喧嘩を売る時には相手の出方を事前に調べて、落とし前をどこでつけるかぐらいは前もって持っておかないと、勝てる喧嘩も負けてしまう。しかも相手は何といってもあの喧嘩なれした中国である。
「敵を知って己を知れば、百戦危うからず」の語源の国だ。
しかも一方で「面従腹背」「朝礼暮改」「朝三暮四」何でもありだし、一方で「李下に冠を整さず 瓜田に履を納れず」と恰好のいいことをいう。

しかし今回の尖閣列島の件は「瓜田に堂々と大きな土足を入れて来た」みたいなもの。言っていることとやっていることが違うだろう。日本が何を言っても、蛙の面に小便で、あの外交部のオバチャンの面魂だけで、わが前原お兄ちゃん外相などひとたまりもなく撃退されそうな迫力である。

 喧嘩は売る方も買う方も双方怖いもの。どちらが勝つかはその恐怖心に耐え、相手を威圧してこそ勝つのである。要は度胸と覚悟である。
 今回は残念ながら「覚悟」がないまま恰好だけつけたから、あっさりやられてしまった。あのレスラーのお父さんに菅総理以下「気合だ、気合だ」と根性を叩き直して貰うしかないか。話し合いなど通用する相手ではないぞ。

 戦後教育の失敗は喧嘩の仕方を教えてこなかったことだろう。先生が悪ガキを殴ったら、先生が首になるなんておかしなことをやっているからこんなことになる。全員でなくてもいいから、喧嘩なれした度胸のある正義感の強い子を育てなければ日本は危うくなりそうだ。

 今年の猛暑は流石にこたえた。
 もともと病気に無縁だったためか早期警戒を怠り、このところ高熱を発して10日ほど臥せているので、文章も何だか切れが悪い。
 そろそろ熱も引いてきたが、用心してもうしばらくおとなしくしておこう。
まず自分に気合が足りなかった。反省しきりである。

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名目と実質 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1793 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1793#comments Thu, 23 Sep 2010 23:34:20 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1793 続きを読む]]>  その昔月給が毎年のように大きく上がっていった。一万五千円の初任給が翌年は一万七千円、その次は一万九千円といった具合に上がっていった。一万五千円で入社した身としては新入社員より常に高くなる計算で上がったから、あっと言う間に二万円台になるまで上昇した。

 ところが物価はもっと早いスピードで上がっていったからおかげで名目成長率と実質成長率の違いを肌で感じることが出来た。名目賃金は上がっても暮らしの内容は伸び並み、会社は月給を上げてやったと恩に着せるけど、生活実感は少しも変わらんとぼやいたものだ。
 先ごろ亡くなったクレージーキャッツの谷啓さんたちの映画を見に行っては「サラリーマンは気楽な家業と来たもんだ」というふざけた歌詞に(作詞は青島幸男かな)、冗談じゃない大変なんだと、スクリーンに向ってよくブーたれていたこともある。

 それがいまは正に逆になり、実質GDPより名目成長率が低くなってきた。
 名目成長率が実質成長率を上回っている時代にはカネを眠らしておく手はない。カネがあれば、またはなければ借りてでも株や土地などといった資産に注ぎ込む。したがってカネは天下の回り物の機能を果たし、新たな信用創造につながり乗数効果も大きい。(菅さん、もう判ったかな)

 ところがいまや逆、名目GDPはこの20年間全く増えていないのだから、カネなどうっかり回したら、リスクのみ高くリターンの期待が少ない。かくてカネは天下の回りもののはずのカネが、全く回らず、金利もつかないところに逃げ込んでしまう。

 東洋経済の最新号を読んでいたら、この20年でアメリカは名目で2.46倍、あのイギリスですら2.45倍、ドイツも1.89倍と、ちゃんと名目GDPを増やしているのだから、これはもう政府の怠慢、何でも国頼りの国民の甘えとしか言いようがない。
 いくら菅さんが「一にも二にも三にも雇用」なんて叫んでも、名目成長率が伸びなければ企業は経費削減、給料カットなどで縮小しながら利益を出すしかないという事実は知っておく方がいい。

本当に恐い話
 かねてより「どうも生まれた国を間違えたようだ」と思っていたが、今回の検察の騒ぎを見て、ますます恐ろしくなってきた。
市場でちょっと飛んだり跳ねたりした村上ファンドが何故か些細な理由で捕まり、これはやり過ぎではと感じていたが、目をつけられたら最後、何が何でも起訴するぞ、吐かなければいつまでも入れておくぞ、そのためには俺たちは何が何でも起訴するぞと、初めに起訴ありきなのだから、これは恐ろしいことだ。
おまけに起訴されたら最後100%近くの確率で有罪となるのだから、国民たるものおちおち交通違反も出来ないのではないか。先方が捕まえる気になったら何が何でも捕まえるのでは、戦前の日本の特高警察、ナチスのゲシュタボと同じで、弁護士などに頼っていても余程強い人でなければ、身の潔白を証明するのは難しい。
村木元局長は本当の肝の据わった珍しい人物である。彼女のおかげで如何に検察が恐ろしいか、権力を乱用するかがよく判った。

 オンナの噂もそうだが、何かあったのならともかく、何もないのにあったという噂ほど始末に終えないものはない。
教訓 その1
 「ないものはない。しかしあるとされたら、ないという証明など出来るはずもない」
教訓 その2
 マイケル サンデル教授ではないが、正義とは何か、これほど厄介なものはない。
教訓 その3
 「君子危うきに近寄らず」 カネと女に無縁な人生か。

つまらん時代になったものだ。

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なめたらあかんぜよ https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1791 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1791#comments Thu, 16 Sep 2010 23:09:38 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1791 続きを読む]]>  6年半ぶりに行われた日本の為替市場への介入を巡って、その有効性や反響について急に世間が賑やかになり、例によってその効果について自虐的で否定的な見方かも一杯出て来た。なかでも笑ったのはあのグリーンスパンをTVに引っ張り出して「単独介入は失敗だろう」と言わせていることである。何で他国のジーさんの意見を聞くのかよく判らん。

 またNYタイムズのような反日的な外国のメディアを引用して「日本は怪しからん、国際協調性に欠ける」なんて記事も見たが、円高の良し悪しを論じるならともかく、何でもすぐ外国の意見を気にするのはもう止めたいものだ。日本は自国の利益を突っ張ればいい。

 どこの国だって他国のことなど構っちゃいないし、外国と仲良くするのも自国の利益を考えてのことである。外国も市場も仲良しクラブではない。プラザ合意前後の騒ぎをもう忘れたのだろうか。あの時日本は外国から円の切り上げを迫られ、国際協調という美名のもとで無理やり円高を容認させられ、またブラックマンデーの世界同時株式市場の大暴落時には、最後の拠りどころ(ラストリゾート)だから低金利、円高を続けろと外国から強要され、利上げすらままならずに、その後のバブルの原因を作ったのも、外国の評判を気にし圧力に負け自らの国益を二の次にしたからである。

 いまになって外国のメディアは日本を散々非難しているようだが、これまで散々自国のエゴを剥き出しにした過去のことなど、ケロっと忘れるという都合のいい健忘症にかかっているのだろう。
 いまこそ「日本は最後まで辛抱するが、怒らせたら恐いぞ」と世界に示すチャンスにするべきだ。

 尖閣列島の漁船の件は珍しく日本もよくやっている。自分は勝手に潜水艦や測量船を日本の目の前に堂々と浮かべているくせに、たかが漁船ごときで反日デモの嵐とは余りにも勝手だろう。もっともそれが中国人なのだが。
今度もチンケな漁船に航海侵犯をさせ、日本の出方を探りに来たのだろう。
 これまでソ連やロシアが日本の漁船にどんなことをしたかわが身を振り返ってみてはどうだ。その責任は好き勝手に李承晩ラインなど作り、漁船をどんどん捕まえた韓国の例もある。
竹島問題もそのころの名残りである。

 それもこれも憲法で「他国民の信義を重んじ、武装を放棄する」なんて言っているから、なめまくられるのである。戦後もう70年近くになる、国益に沿った憲法に変えてもいいのではないか。

 どこの国も自国の利益の前には信義なんて重んじるわけはない。不可侵条約を踏みにじったソ連が好例である。国益より私益を大事にし、パブリックの利益より私益を優先し「ごね得」なる言葉が市民権を得ているこれまでの日本がおかしいのである。(ごね得は英語になかなか訳し難いし、説明するのに苦労した覚えがある)外国から何と言われようと、それが日本国民の利益になるのなら、そして国際法上問題がないのなら堂々と突っ張ることだ。

 その意味で是非はともかく今回の介入は、国家の意思を表示したという点で経済的な損得以上に大いに評価するに値するだろう。もともとNYタイムズなどは反日的だし、人気失速中のオバマ大統領一派にしてみれば叩き易い相手と思っているだろうから、たまには「やる時はやるよ」という気概を見せるのは国益に沿っている。
 少なくとも日本円を玩具にしていた投機筋にとっては肝の冷えた瞬間だっただろう。お灸を据えたのもいいことだ。

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回転ドア https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1789 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1789#comments Thu, 09 Sep 2010 17:50:34 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1789 続きを読む]]>  回転ドアとはくるくる回りながら人が入れ替わるドアのこと。アメリカでは政権が変わると閣僚は勿論トップ官僚の多くが入れ替わり、政権党の政策に沿った政策が実行されていく。当然政策もガラリと変わることが多いし、国民も大統領と議会に対しては中間選挙などでうまくバランスをとる。

 そんな回転ドアに馴れたアメリカの目から見て、日本の首相が高速の回転ドアによってくるくる入れ替わり、20年間で14人、この1年で今回の民主党の代表達を含めると3人も回転ドアで出入りしている姿には流石に呆れているようだ。こんなに首相がくるくる替われば、普通の国ならカントリーリスクが高過ぎて、とてもそんな国の債券や通貨は買えないと市場は読むのだろうが、何故か国債も円も買われている。並みの神経なら不思議に思うのが当然だろう。多分日本国民はしっかりしているから(ちゃっかりしている?)大丈夫と市場の参加者は判断しているのだろうが、流石に「日本は本当に大丈夫か?」という声がチラホラと聞こえ始めてきた。

NYダイムズ紙などではいつの間にか日本はサードラージェスト(世界第三位の経済)と書き始め、中国が2位となったことを認めているようだし、もはや日本はアジア地域のリーダ−の地位が危なくなりつつあり、日本という国のプリンシパルがどこにあるのかも見えなくなったと言い始めている。菅首相の唱えている「増税しても成長」論や「不況下での財政再建」などもっての外と切り捨てているから、そろそろ日本の評価も下り坂になりそうな気配も見えてきた。

 ところで40年も前の話だがビジネススクールに行く前に、カリフォルニア大学のサマースクールで英語を習った時のこと。サマースクールの運営のあまりのチャランポランぶりに抗議を申し込んだことがある。すると学校側は「日本人が文句を言ってくるときは注意することだ。彼らはギリギリまで我慢するが、追い込むと最後には切れる」とひそひそ話をしていた結果、もちろん抗議はすんなり聞き入れられた。

 世界の日本人評はおおむねこんなところだろう。先の戦争でも諸外国からさんざん厭がらせを受けた挙句に、無謀な戦争に突き込んだと言う日本のイメージをどこの国もまだ持っているはずである。

日本の国債や円が買われるのも、いざとなれば日本はコロッと変わる恐い国だから、何れ立ち上がってくると世界は考えているのかも知れない。それなら嬉しいのだが、そんな日本をもっと恐がらせるために、個人のツィッターで結構だから(自分はやっていないが)、誰か「IT’S NOT BAD IDEA FOR JAPAN TO HAVE NUKE」ぐらい英語で囁いてみてくれると面白いのではないだろうか。きっと世界は飛び上がるぞ。日本人も随分変わったからなあ・・・・・。そんな気はもう失せたかな。それでも変わらなければならない時には大きく変われるはずという淡い期待は持っておきたい。

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https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?feed=rss2&p=1789 3
政治を信じちゃいけないよ https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1787 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1787#comments Thu, 02 Sep 2010 20:23:33 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1787 続きを読む]]> (山本リンダの「噂を信じちゃいけないよ」版)
 あまりの馬鹿馬鹿しさにコメントする気も失せてしまっているが、それにしても民主党のあの馬鹿騒ぎにはやはり一言いっておく必要がありそうだ。

 鳩山が言い出したトロイカとは何だったんだ。
 菅や鳩山が学生のころ、歌声喫茶という茶房があり、市民運動家やデモ学生、労働組合員などが集まって、アコーディオンの伴奏で「インターナショナル」やら「ともしび」など主としてソ連の歌を唄っていたが、そのなかに「トロイカ」もあった。

 「雪の白樺並木 夕日が映える。走れトロイカ朗らかに鈴の音高く」という歌詞だったと思うが、トロイカとは三頭立ての橇のこと。トロイカとは三頭の馬のはずである。その馬ごときが橇に乗っているご主人さまのことなどお構いなしに、それぞれが勝手に走らされたのでは、乗っているご主人さまは目も当てられない。何処に連れて行かれるのやら、それこそ馬に聞いてくれということなのだろうが、口ではトロイカと唱え、一致協力してご主人さまのために「国民の生活がいちばん」と言うものの、やることや方向がてんでんバラバラ。

一頭は左の方へと走りたがるし、もう一頭は後ろへと走る。この2頭をまとめようとした一頭は大変な健忘症だから、本来引退していなければならないのに、まだ宇宙にでも行けると思っているのだから始末が悪い。
 歌声喫茶上がりの2頭と、年齢が上の一頭とではトロイカの解釈が全く異なるのは当然だろう。それにしてもこの猿山のボス争いを面白がって囃すマスコミも酷い。

 NHKにいたってはニュース9で何と30分以上も目が宙を泳いでいる菅に、下らぬ質問ばかりしていたが、要は総理という権力の座にしがみついていたいだけの話を何で公共の電波で長々と流すのか。途中で巨人、ヤクルト戦に何度も切り替えて、もう終わっているかとNHKに戻るとまだやっている。

 所詮コップのなかの嵐、しかも国民の目線なんて視点で政治を考えられたら、この難局を打破出来るわけもない。
 脱官僚、政治主導なんてお題目を並べても、自分達にそれだけの器量もないし、だいいち腰が引けているのだから、官僚以上の力を蓄えてからそういうご大層な台詞を言うのが筋だろう。何でも国頼りの国民目線は「何でもいいから国はオレにいくらカネをくれるのか」というおねだりでしかならないではないか。

これまで官僚に投げっ放しでこうなったのだから、政治主導と言うなら「親方日の丸」気質にどっぷり馴れてしまっている国民に、まず自分の力で立てとガツンと一パツかませるのが先だろう。
 愚民政治とはよく言ったものだ。この国民にしてこの政治家ありだけはよく判った。国など全く信じてはいけない支那人の四千年の知恵を学ぶとしよう。
 敬称略(笑)

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https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?feed=rss2&p=1787 2
最強の通貨、最弱な株価 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1785 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1785#comments Thu, 26 Aug 2010 23:31:29 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1785 続きを読む]]>  株のことなど何もしらずに22歳で証券会社に、ただ食い扶持を得るために就職、おふくろからは「とうとう家から株屋が出たか」と嘆かれてはや50年経った。
優秀でよくお勉強が出来る連中は繊維会社や炭鉱へ、そこそこで真面目な連中は銀行や電力会社へ、証券会社に行くのはお出来の悪い遊び人というのが当時の世相。
東証の時価総額は1兆円強、日経平均は3〜400円だったのだから、資本市場とは名ばかりで間接金融花盛り「銀行員なら嫁にやろう」と言われるぐらい銀行もお固い時代だった。
いまを時めく公務員も当時は安月給の見本みたいな扱いで、上級職以外には出来のいい学生はあまり行かなかったのではなかったかな。

 だから当時の上級職の役人は志に燃えていた。それこそ「滅私奉公」の精神がこちらにも伝わってくるほどの気概のある人も多かった。「カネより遣り甲斐」だったのだろう。「政治家は駄目でも官僚がしっかりしているから日本は大丈夫」と思わせてくれたものである。

 あれから50年。日本は大きく変わってきた。貧乏だった日本が豊かになり、欠食児童だった連中がいまやグルメ自慢。テレビはグルメ番組花盛りといった贅沢ぶりだが、そのなかにそこはかと漂う虚無感を感じるのは何故だろう。
 セミナーなどの出席者に聞くと「先が見えてないから不安」「老後が心配で夜も眠れない」など、一見余裕がありそうな人でも判でおしたような答えが返ってくることが多い。

 おかしな話である。いつの時代も先など読める人はそうザラにはいるまい。
 その先が不安な連中が、それこそ先など全く読めない奴を選挙で国会議員などにするから、変な財務大臣が出てきて訳の分からぬコメントを出し、市場からたちまち見透かされてバカにされ市場に翻弄される羽目になる。

 通貨は最強、国民の大切な財産である株は最弱なのは国政を預る連中が全くの経済音痴に加え、先を切り拓こうという努力をしていないからではないか。
その昔池田総理がまだ蔵相だった時に「貧乏人は麦を喰え」とやってごうごうたる非難を浴びたが、彼の真意は麦飯が厭なら頑張って米のメシを喰う努力をしろということであり、その後「所得倍増論」を打ち出して見事に先行きを示したという例もある。

 このひそみにならっていまやるべきことは「通貨も最強、株も最強」と国民が胸を張れる国になるような政策を打ち出すことだろう。
 「資産倍増計画」など判り易くていいのではないか。政官民一体となってもっとお金持ちになる政策を皆んなで考えようではないか。金持ち優遇は怪しからんなんて寝言にも似た小さな正論もどきを棚に上げ、皆んなで金持ちになって然るべきだろう。

 通貨が強くなって潰れた国はない。介入してでも通貨を下げろの大合唱しか能がないのではいつまでたっても体質は変えられまい。いまこそ昭和天皇の敗戦時のお言葉「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」、妬みや嫉妬を抑え、頑張って資産を増やす人を応援しようではないか。
 東証も証券会社も銀行も一致団結して国富倍増策を打ち出したらどうだ。我が身だけ心配している時でもないだろう。
 お客さんをどうすれば豊かにすることが出来るか。頭が壊れるほど考えて欲しい。
輸出という「売るビジネス」ばかりを考えるのではなく、強い通貨を利用して買うビジネスを考えてはどうだろう。アメリカの住宅もドルも下がっているのなら、ビバリーヒルズを買い占めてジャパンタウンにするのも面白いのではないだろうか。

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お盆雑感 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1783 https://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1783#comments Thu, 19 Aug 2010 23:37:54 +0000 三原淳雄 http://guccipost.co.jp/blog/mihara/?p=1783 続きを読む]]>  8月14日の夜は久しぶりに本気で見る気でテレビドラマ「歸國」を観た。
 さすが倉本聰氏の脚本だけあって、難しいテーマを感情を抑えて視聴者に考えさせるドラマになっていて、戦前生まれとして思わず襟を正したくなった。
 もう10年早く生まれていたら戦争に駆り出されていた可能性もあり、いまごろは英霊として靖国神社に祭られていたかも知れないし、もう10年遅く生まれていたら、菅首相のような日和見市民運動家になっていたかも知れない。人間の運命なんて儚いものだ。

 そのドラマの翌日が8月15日。本格的左翼政権かなんかしらないが、それにしても全閣僚が靖国神社に参拝をしないとはちょっと歴史を学ばな過ぎだし、だいいちご先祖さまに失礼なのではないだろうか。
 それとも全閣僚の誰一人として、親戚、知人のなかに戦争で亡くなった方がいないのだろうか。ご先祖さまの営々とした営みがあってこそ、いまの自分があることを忘れているわけでもあるまい。それとも歴史には目を瞑っておけとでも言うのだろうか。 国と国家の区別すらきっと出来ないのだろう。

 さて市場だが、相変わらずの定番通り円高になると株が下がる。
 そして円高は国難みたいな騒ぎになるが、自国の通貨が高くなるのは国難なのか。折角の通貨高をうまく活かしきれていない体制の遅れこそ国難なのではないだろうか。円高の原因はアメリカにあるような言い方がされているが、向こうはこの40年間でドルは四分の一にも下がった国ではないか。
 その国がガタガタになったために円が高くなっているとまるで被害者みたいな言われ方をしているが、これもどこかおかしい。通貨が四分の一になれば、そこの国民は日本の四分の一程度の生活しか出来ないはずなのに、何故あそこまで陽気なキリギリスになれて、かつ日本や中国の経済を支えてこられたのか、その方がよほど興味を惹くテーマになって然るべきではないだろうか。

 カネだけはふんだんに持っていても、国民に豊かさを与えられない国と、カネなどなくても他国からどんどん借りて、そして通貨を減価させながら楽しんでいる国の違いは何なのだろうと考えてもいいころだろう。 日本のように資源に乏しい国にとっては、円高の方が本来メリットが大きいはず。
 にもかかわらず円高=株安といった流れが定着しているのも不思議である。

 マスコミの不勉強もあって、1ドル円が上がるとこの企業はうん百億の損なんてことばかりを報じているから、その株が売られるのだろうが、日本の企業だってもう40年も円高と直面しているのだから、どこかでちゃんと帳尻は合わせているし、円建てに切り替えてもいるだろう。日本中の企業がまるでJALのように無為無策ではない。そこを考えないから日本株は売られ過ぎてしまう。日本電産のように円高を利用してアメリカの大手企業を買収する企業もあるではないか。相も変らず一方的な円高は被害者という意識から脱っすることを考えてみてはどうだろう。

 ドルが四分の一にまで下がる間に、NYダウは10倍、住宅価格はそれ以上も値上がりしている。だったら日本も資産価値を上げる政案、税制を総動員することだ。
 そうすればもっと外国からもカネが流れ込んできて、日経平均が10倍になれば、内需など強すぎて困ることになるだろう。もっともその前に本格的左翼政権を何とかしなければなるまいが、これも国民の選択。何はともあれ生まれた国を間違えたなんてぼやかなくてもすむ国を作りたいものだ。

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