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The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2018/05/13 22:39  | コラム |  コメント(2)

前座報道

6月12日シンガホールで米北首脳会談が行われる。
早速奇妙な噂が舞い込んでいる。
この首脳会談に合わせ・・習近平主席がシンガポールに乗り込んでくると言うのだ。
誇り高い中国皇帝が・・招かれもしない会談に押し掛け参加する等・常識で考えても荒唐無稽の噂なのだが・・噂は膨らみ始めている。

例えば田中宇ブログ
「習近平が米朝会談に同期してシンガポールに行く話のすごい点は、トランプ、金正恩、習近平という米朝中の3人の最高指導者がそろうと、その場で朝鮮戦争の終戦協定に署名して、朝鮮半島の対立を正式に終わらせられることだ。
この瞬間に、朝鮮戦争は正式に終わり、和平の確立に向けた動きが始まる」

それが可能なら・・米と中・北・三か国間で・とっくに交渉は終わっていなければならない。事務方が大騒動だろう。12日のシンガポール両首脳の会談も・・八百長となる訳だ。
いくらトランプ大統領が・・プロレス興行のプロだとしても・・・こんな大荒業掛けられない。しかもレフリーが立会人が・・いつの間にか習近平主席になっている。御冗談でしょうとなる。

ただこのような前座ではないが・・
グレン・カールCIA元主任情報分析官のニューズウィーク誌5月10日記事がある。
(対北朝鮮トランプ外交の見せ掛けの「勝利」)
こつちの方が真面。そしてシニカルな分析だ。トランプ大統領が読めば・・「フェイクだ」
と叫ぶだろう。

「もし私がトランプなら、金と文も朝鮮半島の核・ミサイル問題も自分が主人公の終わりなきメロドラマの小道具と見なし、どうやって見ばえをよくするかを考える」
この前提で彼の分析は始まる。

「挑発的でとっぴに見える「ならず者国家」の若い指導者と、
 気まぐれで無知なうわべだけの「自由世界のリーダー」との会談は、
 全当事者に受け入れ可能な形式の(内容も多少はある)取引が成立する可能性が・・
 極めて高いと考える」

これが彼の結論だ。その理由として・・

「トランプは米朝首脳会談から是が非でも「勝利」を持ち帰りたい。
 政治的な「勝利」が欲しいのは韓国の文も同じだ。
 金も経済的・政治的圧力の緩和と・・米軍の軍事行動のリスク軽減という「勝利」を求  めている。
 事態の悪化と朝鮮半島のさらなる混乱を恐れる中国も・・この3人の「勝利」を望んでい る」

そして我が関白殿も
「日本の安倍晋三首相に必要な「勝利」は・・
 台頭する中国の攻勢と北朝鮮という危険な存在に直面する日本を・・
 アメリカが見捨てないことだ」
それはその通りだろう。見捨てる訳がない。事実上の米国領土である・・米軍基地を多数持ち・駐在維持費も思いやり予算で・潤滑に潤っているだけを観ても・見捨てられない。日本は極東における米国の盾の役割・・強力な防衛ラインでもある。

「韓国と北朝鮮は朝鮮戦争の終結を宣言し、南北間の相互支援と交流の強化を約束して国交の「正常化」に踏み切る可能性がある。経済制裁についても、核・ミサイル実験の凍結継続を条件に緩和されるだろう」

その結果として・・
「こうして全当事者が歴史的な変革を宣言する。
 ただし大きな変化は「形式」部分だけで、「中身」の変化は小さなものにとどまる。
 ともあれ朝鮮半島の緊張は緩和され、トランプは全員の「勝利」を宣言する」

「北朝鮮は予想どおり非核化を約束するが、このプロセスを何年も引き延ばすだろう。
アメリカは北朝鮮側の「コミットメント」と引き換えに在韓米軍の規模縮小を約束するが、短期的には象徴的なポーズにとどまる。
米軍削減のプロセスも北朝鮮の非核化と同様に引き延ばされ、おそらく尻すぼみに終わる」

元主任分析官・・ビン・ラディン捕獲・暗殺に功績があった分析官は・・予防線を張る。
「このシナリオが狂うケースは2つ。
北朝鮮が再び愚かな挑発に出た場合と、
ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)のような強硬派が北朝鮮への武力行使は必要であり、破滅的な事態にはならないと主張してトランプやアメリカの安全保障専門家全体の説得に成功する場合だ(前者はあり得るが、後者はかなり難しい)」

北がボルトンの就任に恐怖を抱いている・・と既に流されている。脅迫が得意な人間は・・
脅迫に弱いという一面もある。

「南北首脳会談と米朝首脳会談が行われても、本質的な問題は変わらない。北朝鮮が既に核保有国になっていることはほぼ確実で、おそらく今後も核保有国であり続ける。
米韓がどのような行動を取っても、真の意味で北朝鮮を「非核化」させることはできない」

つまり・・グレンも巷に氾濫している以下の説になる。

「核兵器とミサイルの実験を一時停止し、何らかの査察を受け入れることと引き換えに、韓国から援助を受け、アメリカや国際社会による制裁の緩和も取り付ける可能性も高い。
韓国やその他のアジア地域における米軍のプレゼンスも、少しは縮小しそうだ。
では、誰が「勝者」なのか。
北朝鮮の立場が強まることはほぼ間違いない。
韓国も、緊張が和らぐという恩恵を手にする。
中国は、
蚊帳の外に置かれまいと慌てて動いただけで実質的には何もできず、北朝鮮にとっての中国の重要性を念押ししただけだった。
それでも、一見すると影響力が弱まりそうに思えるかもしれないが(実際は必ずしもそうではない)、戦略的地位は次第に強まるだろう」

これで目出度し目出度しになるのかというと・・後書が付いている。

「以上に記したのは、数ある可能性の中でも最善のシナリオだ。
 これ以外のシナリオになれば、
 破滅的な戦争が現実になる危険性が上昇することになる」

平穏無事に終われば・・落語の「三方一両損」で終わる。終わるが日本の存在を忘れては困る。三方一両損の損代を引き受けさせられる役割が・・待っているのは間違いなさそうだ。
トランプ大統領がわざわざ会談後・・日本に寄るのは・拉致家族に関する朗報を手土産になるからだろう。
しかし勘定書きも・・握手の後に関白殿に手渡されるのは間違いない。
金委員長がシンガポール開催に・・承諾した以上・元主任分析官の分析以上の譲歩が・
強制されるのも間違いないだろう。
彼の分析を読んで感じるのは・・グレンが職を離れて何年経つか知らないが・現職が持つ鋭さを感じられないのは気になる要素だ。情報分析官は日々情報の洪水の中を泳いでいないと・・ヒューリスティックスが鈍化する。
バレーダンサーが一日練習を休めば自分に分かり・・二日を休めばパートナーに分かり・
三日休むと観客に分かる・という世界なのだから・・・
( ^ω^)( ^ω^)

2 comments on “前座報道
  1. より:
    大連での会話

    金正恩、シンガポールに行くことになる。安全に帰ってこれるだろうか?

    習近平、わたしと、トランプ大統領が安全を確保する。北京で会った前提は、あなたが非核化しますというから、あったんだ

    金正恩、明日あめりかから、人質を取り返しにくる。その時、シンガポールに行くと返事します。

    こんな感じと思っています。

    正に行は良い善い・・帰りは怖い空の旅・・
    僕が柿さんをドライブに誘えば・・そんな風になるか・・
    金王の旅客機・老朽化でジュネーブまで飛べずと韓国リーク・
    シンガポールはジュネーブまでの半分(直線距離。航路は別)・
    辿り着けても・・帰りの便はキャンセルか・?!

    柿さんのシナリオ・・非核化となってますが・・恒久的に核武装放棄が・トランプのシナリオ・・「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)。NOと金さん拒否すりゃ・背中の桜が散ってしまう・・それは無体なと習主席に縋りつく。主席のシンガポール雷撃訪問・・北が流したとか。
    主席は米には当然核完全放棄と言い・・北には非核化という典型的な二枚下外交。
    さて・誰かが引退と宣言した懐刀・王岐山・・訪米とニュース。
    王岐山なら金王と引き換えに・・経済圧力軽減とバーター取引出来るでしょう・・・
    柿さん( ^ω^)外交ばかりの質問ではなく・・
    セクシーな知性の投稿を愉しみにしてます・・・

  2. おののののか より:
    誰だ

    米朝会談に、中国皇帝が招かれもしないのにやって来る・・・あっぱれな噂だな、どこが流したんだろう。笑

    田中宇によると・・北らしい・・・
    ( ^ω^)

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