ブログ記者によるオンライン新聞 グッチーポスト

The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

松茸奉行山名弥次郎⑩

出羽守もよく耐えた。粘った。粘りに粘り・・松茸昆布が無い一汁三菜にも耐えた。太鼓腹が平たくなった。湯の代わりに鹿威しの水で・・体を洗う事も覚えた。奥方様が一度も覗かないことにも慣れた。着たきり雀にも慣れた。ただ褌だけは代 … 続きを読む

[ 2017/02/19 14:07 ] コメント(4)

松茸奉行山名弥次郎⑨

出羽守は・・玄関から自分の居間に戻る合間に・・腑抜けになったのみか・・老いぼれたと感じた。愕然と居間に座り・・茫然としていた。膝が勝手に貧乏ゆすりをして止まらない。 居間からはいつの間にか大刀が掻き消えていた。いつもは狭 … 続きを読む

[ 2017/02/19 11:19 ] コメント(0)

松茸奉行山名弥次郎⑧

靄がかかっていた。靄は丁寧に陣屋と城下町を包んでいた。その中を弥次郎と地門の二人の奉行は・・足早に歩いていた。もうすぐ 女子強訴が始まるのだ。前代未聞の強訴が始まるのだ。緊張しない方がおかしい。二人は裃も付けず・・丸腰だ … 続きを読む

[ 2017/02/18 20:19 ] コメント(2)

松茸奉行山名弥次郎⑦

鯉姫は左右に二人の奉行を従え・・後ろに直さまを引き連れ・・ 年寄り共が待っている大広間に乗り込んだ。そこでは年寄り共が・・憔悴しきって待っていた。長引いたので・・誰しも最悪の事態を考えていたのだろう。突然・・青天の霹靂が … 続きを読む

[ 2017/02/18 09:58 ] コメント(2)

松茸奉行山名弥次郎⑥

「さりながら」 と弥次郎は声を潜めた。 「殿を殺めても・・姫が御養子を取れねば・・」 鯉姫は邪険に応えた。 「さような事は分かっておる」 「では御承知いただける」 何だか胸に大きな穴が開いた気分に・・弥次郎はなってしまっ … 続きを読む

[ 2017/02/17 10:38 ] コメント(0)

松茸奉行山名弥次郎⑤

弥次郎は気がひどく重かった。いつもは鯉姫に会いに行くのに・・床を踏む足が浮き浮きするのだが・・今は足が重く床に沈んだ。自分もその一人になった年寄り達の・・半ば強制的な依頼が重かったのだ。 恋焦がれる姫に・・養子を押し付け … 続きを読む

[ 2017/02/16 19:23 ] コメント(0)

松茸奉行山名弥次郎④

「方々」 と甲高い声が呼んだ。方々は注目する。勘定奉行二百五十石だった。新参奉行を除き・・一番騒がなかった年寄りだった。 「ここは家老殿に願って・・殿に我等年寄り一同が打ち揃って拝謁を乞い・・再度の殿の御配慮を願う以外な … 続きを読む

[ 2017/02/16 13:28 ] コメント(0)

松茸奉行山名弥次郎③

陣屋・・いや城中の大広間にと言っても三十畳足らずの板の間に・・年寄り共は座った。年寄りとは一万石には十人の騎馬武者が必要で・・この十人が奉行等・・藩政を預かっていた。勿論二人の新参奉行も初めて加わった。 昨日の内に・・裃 … 続きを読む

[ 2017/02/14 15:38 ] コメント(4)

松茸奉行山名弥次郎②

末竹藩は上に下にの大騒動になっていた。 何しろ一万石増加され・・二万石の大名になったのだ。見栄張って潜りに近い家老を置かなくとも・・軍役に従って一名家老を堂々とおけた。 それはチャラで済んだが・・軍役による動員数が定まっ … 続きを読む

[ 2017/02/13 13:37 ] コメント(2)

松茸奉行山名弥次郎①

中級の足軽から知行五百石の上級武士に跳ね上がるには・・まず何よりも姓がいる。先祖が戦国大名山名氏に仕えていた伝聞から・・弥次郎兵衛は迷わず山名の姓を拝借する事にした。 山名弥次郎兵衛・・とすると長すぎる・・好みに合わない … 続きを読む

[ 2017/02/11 11:21 ] コメント(3)

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