ブログ記者によるオンライン新聞 グッチーポスト

The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2018/09/10 00:00  | 今週の動き |  コメント(3)

今週の動き(9/10~16)

台風と地震・・大規模な自然災害が続いていますね。北海道で地震が起こるのはあまり聞いたことがなかったので、心配ですね。

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先週の動き
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9/2(日)
・米国防総省がパキスタンへの軍事援助3億ドルの打ち切りを発表
・フィリピンのドゥテルテ大統領がイスラエルとヨルダンを訪問(~8日)

9/3(月)
・トランプ大統領が共和党の下院議員(クリス・コリンズとダンカン・ハンター)の起訴についてセッションズ司法長官を批判するツイート
・トランプ大統領がシリアのアサド大統領、イラン、ロシアに対し反体制派が拠点とするシリアのイドリブ県への「無謀な攻撃」を控えるよう警告するツイート
・中国・アフリカ協力フォーラム(北京、〜4日)
・太平洋諸島フォーラム(ナウル、〜6日)
・マレーシアのアズミン・アリ経済相がマレーシア・シンガポール間の高速鉄道計画の延期が合意されたと表明
・アルゼンチンのマクリ大統領が大豆輸出への新たな課税や歳出の大幅カット等を含む緊急の経済対策を発表

9/4(火)
・ワシントン・ポストが9月11日に発売されるボブ・ウッドワードの新著『Fear: Trump in the White House』の抜粋を掲載
・連邦最高裁判事に指名されたブレット・カバノー判事の承認公聴会
・中間選挙の予備選(マサチューセッツ)
・米・トルコ外相会談(ワシントンDC)
・タリバンが内部の武闘派「ハッカニ・ネットワーク」の創始者ジャラルディン・ハッカニが死去したと公表
・アフガニスタン和平会議(モスクワ)
・フランスのフレセル・スポーツ相が辞任

9/5(水)
・NYタイムズがトランプ大統領を批判する匿名の政府高官による論説記事を掲載
・米国とカナダがNAFTA再交渉の協議を再開
・米・クウェート首脳会談(ワシントンDC)
・ポンペオ国務長官がパキスタンを訪問
・アリゾナ州のダグ・デューシー知事がジョン・マケイン上院議員の後任にジョン・カイル元上院議員を指名
・マレーシアとシンガポールが両国間を結ぶ高速鉄道計画を2020年5月末まで凍結し開業時期を31年1月に延期すると発表

9/6(木)
・通商法301条に基づく中国製品6031品目(2000億ドル相当額)への追加関税に関するパブリックコメントの提出期限
・米財務省がシリアのアサド政権の石油調達や金融取引に関わったとして9個人・団体に経済制裁を科したと発表
・米印外務・防衛閣僚級協議「2+2」(デリー)
・中間選挙の予備選(デラウェア)
・韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長が南北首脳会談を9月18日から20日までの日程で平壌で開催すると発表
・ブラジルの大統領選候補者であるボルソナロ下院議員が腹部を刺され重傷

9/7(金)
・トランプ大統領が「中国側の動き次第で2000億ドル相当額の中国製品への関税措置が近く発動される可能性がある」「さらに2670億ドル相当額の製品への追加関税を発動する用意がある」「(日本との貿易協議について)合意に達しなければ日本は大変な問題になると認識している」と発言(政府専用機)
・マティス国防長官がアフガニスタンを電撃訪問
・ワシントンDCの連邦地裁がトランプ陣営の元外交顧問パパドポロスに偽証罪で禁錮14日の判決
・トルコ・イラン・ロシア首脳会談(テヘラン)
・中国の王毅外相がパキスタンを訪問(~9日)
・ユーロ財務相会合(ウィーン)

●ワシントン・ポストでのボブ・ウッドワードの新著の抜粋とNYタイムズでの匿名の政府高官によるトランプ批判

今週発売されるボブ・ウッドワードの新著『Fear: Trump in the White House』の抜粋がワシントン・ポストに掲載されました。

この抜粋によれば、特に外交政策の決定をめぐり、ケリー首席補佐官、マティス国防長官、コーン大統領補佐官(当時)らがいかにトランプ大統領の暴走を止めるべく苦慮していたかがウッドワード得意の文体で生々しく描かれています。

彼らがトランプ大統領を軽蔑していたエピソードはマイケル・ウォルフ『炎と怒り』などですでに表に出ていましたが、ウッドワードのような一流の記者によって世に出るとなればさらに重大なインパクトを与えるとみられます。たとえば熱烈な共和党員でトランプを擁護していたアリ・フライシャー元報道官のような人物さえ「ウッドワードが書くことに嘘があるとは思えない」と述べています。

少なくともトランプは心理的に大きな影響を受けるでしょう。ケリーとマティスの辞任も遠くないかもしれない・・とも言われるに至っています。

この抜粋によってホワイトハウスに激震が走った翌日、今度はNYタイムズがトランプ大統領を批判する匿名の政府高官による論説記事を掲載しました。

トランプ政権についてはこれまで様々な暴露がされてきましたが、政権内の人物が自ら「抵抗勢力」と称し、内部からトランプのアジェンダを阻止すると宣言し、しかもNYタイムズという一流紙がこれを掲載するのは衝撃的なことです。

トランプは「反逆か?」とツイートして怒り心頭。犯人捜しで躍起になっています。

「政府高官」というと次官補(日本の官庁の局長相当)レベル以上であることが通常です。NYタイムズは「キャリア官僚ではなく政治任用の人」と説明しています。なおキャリア官僚は「Q Anon」などトランプ支持の陰謀論者にとって「ディープ・ステート」の一部としてしばしば攻撃の対象になります。

「トランプの『ロシア疑惑でっち上げ』と陰謀論の台頭」(8/6)

ある程度は絞られますが、それでもホワイトハウスとすべての官庁を含めれば相当の数になります。早速多数の高官が「自分ではない」という声明を出しています。

ワシントン・ポストとNYタイムズという米国を代表する二大紙が何やらトランプに波状攻撃をかけているようにも見えます。現時点での私のコメントを書きます(※メルマガに限定)。

●マケイン上院議員の追悼

8月25日に亡くなったジョン・マケイン上院議員の追悼行事が8月31日から9月2日にかけて行われました。

「ジョン・マケインの死去」(8/27)
 
告別式ではオバマ前大統領とジョージ・W・ブッシュ元大統領が弔辞を読み、あらためてその偉大さが実感されましたが、一番心に響いたのは娘のメーガン・マケインの次の一言でしょう。

マケイン氏の娘「アメリカは再び偉大にされる必要などない」(9月2日付BBC)

マケインとトランプ大統領との確執は熾烈を極めました。マケインはトランプの理念と政策(オバマケア撤廃含む)に真っ向から異を唱え、トランプは大統領選に出馬し、マケインから批判されたとき、「捕虜になって英雄になった人よりも、捕虜にならない人の方が好きだ」と暴言を吐きました。

マケインが亡くなった当日、トランプはツイッターで遺族への追悼の意を表したものの、正式な追悼の声明を出したのは亡くなった日から2日後。亡くなった当日から週末にいったん半旗が掲揚されてから、いったん最上位に戻され、批判を受けた後、声明とともにあらためて半旗に戻すというお粗末な対応もありました。

マケインはトランプを自分の葬儀には招待しないように遺言していたと言われ、トランプは出席しませんでした(イヴァンカクシュナーは参列)。

なお、マケインが08年に大統領選に出馬したとき副大統領候補に選んだサラ・ペイリン元アラスカ州知事も招待されなかったようです。ペイリンは超保守派で、彼女を政治の表舞台に引き上げたことがティーパーティーやポピュリズムを勢いづけ、最終的にはトランプ大統領誕生につながった・・という人もいます。マケインは後に回顧録でペイリンを選んだことを後悔していると述べています。

マケインほどの政治家の追悼行事が反トランプの集会に終わってしまうのも残念とも思えますが、マケインが訴えたかったのは、トランプのみならずその背後にあるポピュリズム、「トランプ・バノン主義」に立ち向かうことだったのでしょう。「アメリカは再び偉大にされる必要などない、なぜならアメリカはずっと偉大だった」・・このメッセージはどこまで米国民に響くのか。中間選挙の結果でその一端が見えるかもしれません。

●中間選挙の予備選(マサチューセッツ)

マサチューセッツ州の下院第7選挙区の民主党候補を決める中間選挙の予備選は、ボストン市議会議員で進歩派のアヤンナ・プレスリーが現職で10期目のマイケル・カプアーノ下院議員に予想外の勝利。

民主党の現職が敗れるのは、7月のNY州の予備選でアレクサンドリア・オカシオ・コルテスジョセフ・クローリー(やはり現職で10期目の重鎮)を破ったのに続いて2人目です。

「中間選挙の予備選(NY、サウスカロライナ、ユタ)」(7/2)
「中間選挙の予備選(NY、コロラド、ネバダ)」(7/9)

共和党はこの選挙区で候補者を擁立していないので、プレスリーの当選は確実であり、マサチューセッツ州初のアフリカ系下院議員が誕生することになります。

プレスリーはかなりプログレッシブな左派で、当選直後にオカシオ・コルテスがツイッターで一緒に映っている写真を投稿しつつ祝福のメッセージを送っています。これもバーニー・サンダース上院議員に代表される急進左派のムーブメントの高まりを示している・・ようにも見えます。

しかし実態をよく見ると、そこまで単純ではないことが分かります。今週、この点を詳しく解説します。

●カバノー判事の最高裁判事承認の公聴会

上院の司法委員会が連邦最高裁判事に指名されたブレット・カバノーの承認公聴会を開催。日本ではほとんど報道がありませんが米国の内政においては大きな注目を集めている重要イベントです。

最高裁判事の指名承認公聴会の常として細かいあら捜しが行われました。特に民主党のアフリカ系議員で、将来の大統領候補ともいわれるコーリー・ブッカーがカバノーの機密情報を公開したことが物議を醸しました。

しかし、カバノーの信頼性をゆるがすほどの問題は出てきておらず、またカバノーの公聴会での振る舞いは極めて慎重で、妊娠中絶などクリティカルな問題への言及はすべて回避しています。このため承認はほぼ確実とみられています。カバノーが最高裁判事に就任することの意義については以下の記事を参照下さい。

「連邦最高裁判事の指名(カバノー判事)」(7/16)

●トランプ政権の対中関税第3弾

9月6日に通商法301条に基づく中国製品6031品目(2000億ドル相当額)への追加関税に関するパブリックコメントの提出が打ち切られました。これで手続的には発動の準備が整ったことになります。

これをすぐに発動するのか、それともまずは中国との交渉を進めるのかはトランプ大統領の判断にかかっています。まあ、すぐに発動されても、もはや驚きはないですね・・。

米国が発動となれば、中国は米国製品5207品目(600億ドル相当額)に最大25%の追加関税をかけることになります。

「米中の『貿易戦争』と中国の経済政策の転換」(8/6)

とりあえず具体化されていた限りではここで打ち止めになりますが、トランプは7月に中国製品818品目(340億ドル相当額)に25%の追加関税を発動した際、さらに2000億ドル、次に3000億ドル(9月7日に2670億ドルと発言)・・つまり合計すると中国からの総輸入額に相当する5000億ドル相当額への関税をかけると述べていました。

「米中の「貿易戦争」の始まり」(7/9)

中間選挙までにトランプがさらなる一手を繰り出すとすれば、この2670億ドルの具体化と考えられます。また自動車関税と日本とのFTA(今月下旬に首脳会談と通商協議(FFR)が予定)もターゲットとして狙っているのでしょう。

●ポンペオ国務長官のパキスタン訪問

ポンペオ国務長官がパキスタンを訪問し先月首相に就任したイムラン・カーンと初会談。

米国とパキスタンの関係は元々微妙なバランスの上に成り立っていましたが、トランプ政権が発足してから悪化しています。特に昨年8月に新アフガン戦略を発表してからトランプ政権はパキスタンに対する強硬姿勢を崩していません。

「中国とインドの対立(2)」(17/9/19)

今回のポンペオ訪問の直前に米国はパキスタンに対する軍事支援の一部の打ち切りを発表しました。また、ポンペオはパキスタン訪問の翌日、パキスタンの宿敵であるインドを訪問し、マティス国防長官とともに初めての「2+2」(外務・防衛閣僚級協議)に臨みました。

こうした経緯から、ポンペオはかなり強硬な姿勢に出ると予想されましたが、カーン首相との会談ではパキスタンとのこじれた関係を「リセットしたい」と述べ、思ったより穏当なトーン。とりあえず新政権の出方を窺うスタンスのようです。

もっとも軍事支援の打ち切りやIMF支援に難色を示す姿勢について新たな展開はなく、現状は変わっていません。米国とパキスタンの関係については、近日中にパキスタンの全体像を論じる中で詳しく解説します。

●トルコ・イラン・ロシア首脳会談

エルドアン大統領とプーチン大統領がイランを訪問し、トルコ・イラン・ロシアの3か国が首脳会談。以下の記事で述べたとおり、先週の時点では公式発表がありませんでしたが、伝えられていたとおり実現しました。

「エルドアンのイラン訪問とトルコ・イラン・ロシア首脳会談の可能性」(8/27)

もっとも主なテーマはシリア情勢。この3か国の首脳はこの問題を話し合うために結構な頻度で集まっています。

今回はアサド政権のイドリブにおける反政府勢力への猛攻への対応が問題になっています。アサドの攻勢にはロシアとイランが支援する一方、トルコはこれを抑え込もうとしており、この点でトルコと米国は同じ方向を向いています。

トランプ大統領がアサド軍の化学兵器の使用や民間人攻撃に対して強い警告のメッセージを発し、ポンペオ国務長官とトルコのチャブシオール外相が協議を行っているのはその表れです。

このため必ずしも「反米連合の結束」としての性格は強調されなかったサミットでしたが、とはいえシリアでも米国とトルコはクルドをめぐり対立する関係にあり、衝突は避けながらも火種は残っています。

「米・トルコ外相会談とクルド軍の撤退」(6/11)

また、トランプはモラー特別捜査官による追求とNYタイムズとボブ・ウッドワードの報道という逆風を受けつつ、中間選挙に向けたアピールを狙っています。再びシリア攻撃に及ぶ可能性もあります。

「米英仏のシリア攻撃」(4/16)

●ブラジルのボルソナロ議員の遭難

ブラジルでは10月7日に大統領選が予定されていますが、その候補者の一人で世論調査トップのジャイル・ボルソナロ下院議員が腹部を刺されて重傷に。衝撃のニュースでした。

ボルソナロは「ブラジルのトランプ」といわれる極右のポピュリストで、その発言の下品さと過激さはトランプの上をいく、とてつもない人物です。それが世論調査トップという状況にブラジル政治の深い混迷が現れていますが、決選投票で勝つことはまずないだろう・・というのが現在の見通しです。

今回の遭難によってボルソナロの選挙活動に支障が生じるとみられますが、同情票が集まる可能性もあります。ブラジル政治については近いうち詳しく解説します。

●ドゥテルテのイスラエル訪問

フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領がイスラエルを初訪問。

ドゥテルテはかつて「ヒトラーは300万人のユダヤ人を虐殺した。(フィリピンには)現在300万人の麻薬中毒者がいる。私は喜んで彼らを虐殺する」と豪語し、批判を受けて謝罪したことがありました。

そういう意味からも注目された訪問ですが、イスラエルのリブリン大統領からヒトラーについてレクチャーを受け、ホロコースト博物館にも訪問し、しっかりヒトラーを非難したようです。

こちらの動画にあるとおり、さすがに殊勝なスーツ姿で登場。それにしても相変わらずネクタイが慣れていない様子・・まったく似合っていませんね(笑)。

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今週の動き
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9/9(日)
・スティーブ・バノン元大統領首席戦略官が制作した映画『Trump at War』が公開
・北朝鮮建国70周年式典(平壌)、栗戦書全人代委員長が出席
・ロシア統一地方選挙
・スウェーデン総選挙

9/10(月)
・日ロ首脳会談(ウラジオストク)
・インドネシア・韓国首脳会談(ソウル)

9/11(火)
・ボブ・ウッドワードの新著『Fear: Trump in the White House』が発売
・中間選挙の予備選(ニューハンプシャー)
・東方経済フォーラム(ウラジオストク、~13日)
・中ロ首脳会談(同)
・世界経済フォーラムのASEAN会議(ハノイ、〜13日)

9/12(水)
・中間選挙の予備選(ロードアイランド)

9/13(木)
・中間選挙の予備選(NY)
・トルコ中銀の金融政策決定会合
・ECB理事会(フランクフルト)

今週のどこか
・米下院歳入委員会が新たな税制改革法案を提出

●北朝鮮建国70周年式典

北朝鮮建国70周年式典には栗戦書全人代委員長が出席。習近平国家主席の初訪朝は見送られました。

トランプ大統領から北朝鮮の非核化に協力していないと責められる中で米国に配慮しつつ、党序列3位の栗戦書を送ることで北朝鮮にも配慮・・という判断なのでしょう。裏を返せば、中国も北朝鮮にどこまでコミットすべきか定め切れず、米国との「貿易戦争」とのリンクに有効に対処するのも困難な状況が続く・・ということかもしれません。

●ボブ・ウッドワード『Fear: Trump in the White House』の発売

これについては「先週の動き」で述べたとおりです。読んでみてさらに発見があればまたお伝えします。

●スティーブ・バノン『Trump at War』の公開

ボブ・ウッドワードの新著『Fear: Trump in the White House』の発売の数日前に、スティーブ・バノンが制作した映画『Trump at War』が公開されます。こちらの動画が予告編です。

トランプ政権を揺るがすノンフィクションとトランプ支持者を鼓舞するプロパガンダ映画が、はからずも同じタイミングで世に出ることになりました。

バノンが映画・・?と思うかもしれませんが、もともと映画プロデューサーやゲーム会社経営の経験があり、トランプの選挙と政権に関わってからの活躍を見てもわかるとおり、非常に演出に長けた人物です。そのドラマ的なストーリーテリング能力は、エンタメ業界の経験を通じて培われたものでもあるのでしょう。

ちなみにバノンは1月にマイケル・ウォルフ『炎と怒り』の騒動によってトランプ大統領から激しく非難され、決裂したかに見えましたが、最近はしばしば電話で連絡を取り合っているようです。

「トランプとバノンの決裂」(1/9)
「マイケル・ウォルフ『炎と怒り』の真実(1)/(2)」(1/23・25)

やっぱりというか何というか・・今回の映画も、バノンには、自らの「トランプ・バノン主義」の伝道とともに、トランプに対して自分を見て欲しい、振り向かせたいという思いがあるのかな・・という気が個人的にはしています。

●中間選挙の予備選(NY)

NY州知事選の民主党予備選では現職のアンドリュー・クオモに女優のシンシア・ニクソンが挑戦。

ニクソンはドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』のミランダ役で有名で、同性愛者という点でも注目されています。世論調査ではクオモが大差でリードしており、波乱が起きる余地はないですが、ドラマの舞台で出馬というのも華やかな話ですね。

予備選は今週でいったん終わり、次は11月6日の中間選挙です。ルイジアナだけは11月6日に所属政党に関係なく選挙(通称「予備選」)を行い、過半数が取れなければ上位2人が12月8日の本選で争うという変則的な形をとっていますが、とりあえず一段落ということになります。

なお、所属政党に関係なく選挙を行うシステムはカリフォルニアとワシントンでも採用されていますが、これら2州の予備選はすでに実施され、本選は11月6日に行われます。

ちなみに中間選挙の結果が大接戦になると、どちらの党が多数を獲るかは12月8日のルイジアナの選挙まで決まらない・・ということになる可能性があります。中間選挙の展望については追って詳しく説明しますが、この大接戦の可能性もゼロではないかもしれません。

●トルコの金融政策決定会合

トルコの中銀が「物価の安定のために必要な措置をとる」という異例のコメントを出し、今週予定される金融政策決定会合で利上げをするのではないかという期待が高まっています。

以下の記事で述べたとおりエルドアン大統領は利上げを望まない姿勢を明確にしており、今回も本当かなあ・・という疑念は残ります。まずは結果を見ましょう。

「トルコ現代史(3):新たなるエルドアンの時代(米国との衝突と通貨危機のリスク)」(8/15)

●スウェーデン総選挙

前回の記事で極右政党「スウェーデン民主党」の躍進が予想されると書きましたが、選挙直前まで支持率が上昇し、直近の世論調査では与党の社民党に次ぐ2位につけています。

「スウェーデン総選挙」(9/3)

スウェーデンは一院の比例代表制なので、第2党になる可能性が大いにあります。この選挙の結果は来月のドイツの地方選挙や来年の欧州議会選挙にも影響を与えるとみられます。結果が出てからまた解説します。

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あとがき
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大谷翔平、先週は4本塁打で通算19号に到達。03年の松井秀喜の16本と最多記録である06年の城島健司の18本を抜いたこと。すさまじいですね。

圧巻なのは打席数の少なさ。大谷は16本塁打の時点で242打数でしたが、松井は623打数、城島は506打数だったとのこと。普通にメジャー屈指の長距離砲といえるペースですね。

また、大阪なおみもセリーナ・ウィリアムズを破って日本人初の全米オープン優勝。これもとてつもない快挙ですね。

錦織圭もジョコビッチに敗れて準決勝敗退とはいえ世界トップクラスの活躍。日本人アスリートの活躍を見て、時代も変わるものだなあと思った一週間でした。

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3 comments on “今週の動き(9/10~16)
  1. ペルドン より:
    テンコ盛り・・

    書く方も大変だけど・・
    読みのも歯ごたえがある・・
    ボブ・ウッドワークの著作・・BBCのコメンテーター・内容はあんなものだけど・
    彼の調査報道はしつかりしているから・・

    NYTとワシントン・ポストのワンツーパンチ・・多分聞効かないでしょうね・・
    新鮮味がない。意外性がない。
    それに大統領がニクソンのように・・犯罪に手を貸したわけでもない。やはり・・匿名で組織とか出てくると・・米国人の反発心を刺激するでしょう。

    アリババの馬雲氏・・失脚の噂が数日前から出ていましたね。引退だけで済めば
    良いのでしょうが。下手をすると監獄で教育されかねない・・・
    ( ^ω^)

  2. KB より:
    対照的なアメリカ

    『Fear: Trump in the White House』の一連の動きと、マケイン上院議員の追悼での歴代大統領の弔辞、なんとも対照的な画で、いずれも興味深く眺めました。

    そして、JDさんの見通しもなるほど、と読んでおります。鋭い見立てもさることながら、メディアのあり方については、考えさせられるものもあり、、、トランプはいつも色々な考えるネタをばら撒きますね(笑)

    しかし、中間選挙アピール用にシリア攻撃とは、いかにもありそうな。。。と言うことは、短期間で再び混沌と混乱がやってくる可能性もアリなわけですね。

    今週も楽しみにしています!

  3. 那須の山奥の兄ちゃん より:
    F35

    いつもありがとうございます

    F35のトルコに関してある程度の把握はできました
    ただ、どこで拾ったものか探しているのですが
    みつかりません
    トルコは購入ではなく、出資だったと思います。
    この辺は法律が絡んでくるので全く訳がわかりません。

    また今週のパキスタンにしても
    F35を購入していると思いますが
    引き渡しはなされていないと思います。
    確認はしていません。
    これと同じケースになるのかな、と思ったり。
    そもそもパキスタンの根幹の問題を全く理解していませんので
    解説していただいても
    全く理解できないと思います

    もう一点
    アメリカ農業のローンレートの変更があったと思います
    この問題は
    アメリカインフレの今後を左右する問題であると
    思いますので
    時間がありましたら
    解説をお願いしたいと思います
    昔のまんまでどうせロクな内容だとは思いませんけど(笑)
    農家が単に補助金漬けになる内容だと思っていますけど・・・

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