ブログ記者によるオンライン新聞 グッチーポスト

The Gucci Post [ぐっちー編集長の金融・経済を中心としたオピニオンブログ News Paper]

2018/06/11 00:00  | 今週の動き |  コメント(5)

今週の動き(6/11~17)

梅雨に入ったようですね。週末、土曜は快晴でしたが、日曜は天気が崩れました。早く夏が来て欲しいものです。

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先週の動き
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6/2(土)
・第3回米中通商協議(北京、~3日)

6/3(日)
・シリアのアサド大統領が北朝鮮を訪問して金正恩朝鮮労働党委員長と会談する意向を表明したと北朝鮮の国営朝鮮中央通信が報道

6/4(月)
・米・トルコ外相会談(ワシントンDC)
・ヨルダンのムルキ首相が辞任、アブドラ国王がラッザーズ教育相を後任に指名

6/5(火)
・中国当局が独占禁止法違反の疑いで米韓の半導体大手3社の調査に着手したとの報道
・中間選挙の予備選(アラバマ、カリフォルニア、アイオワ、ミシシッピー、モンタナ、ニュージャージ、ニューメキシコ、サウスダコタ)
・共和党のマコーネル上院院内総務が上院の8月の夏季休会の大半を中止すると発表
・シリアのクルド民兵組織YPGがマンビジュ撤退を発表
・ロシア・オーストリア首脳会談(ウィーン)

6/6(水)
・日米外相会談(ワシントンDC)
・米軍がリビアの「イスラム国」を空爆
・イタリアのコンテ政権が発足
・スペインのサンチェス首相が組閣

6/7(木)
・日米首脳会談(ワシントンDC)
・米商務省がZTE制裁の解除で同社と合意したと発表
・プーチン大統領が国民対話
・アルゼンチンがIMFと500億ドルの融資枠設定で合意

6/8(金)
・G7サミット(シャルルボワ、~9日)
・米加首脳会談(同)
・日独首脳会談、日英首脳会談、日加首脳会談、日伊首脳会談(同)
・モラー特別検察官がトランプ陣営のマナフォート元選対本部長を司法妨害の罪で追起訴
・中ロ首脳会談(北京)

6/9(土)
・上海協力機構(SCO)首脳会議(青島、~10日)

●G7サミット

まさかサミットが西側諸国の結束ではなく分断を全世界にさらす場になるとは・・トランプ大統領の出現まではこんな日が来ようとは誰にも想像できませんでした。

通商問題をめぐって米国が孤立することは当然に予想されましたが、サミットを途中で退席してシンガポールに向かう機中で、カナダのトルドー首相を「会議中はおとなしかったくせに自分が退席したとたんに『米国の関税は侮辱的』と述べた・・とても不誠実で弱い男だ」と非難し、「首脳宣言を承認しない」とツイート。

さらにトランプは「ロシアを呼び戻すべき」と主張して、これまた英独仏ら参加国に衝撃を与えました。

同盟国をないがしろにするトランプの言動は米国内でも党派を超えて懸念されています。たとえばトランプが中国に仕掛ける「貿易戦争」と「ハイテク戦争」を支持する人々でさえ、これは欧州や日本も問題意識を共有している問題であり、本来であれば同盟国同士が連携して取り組むことができたはず・・と述べる人が多いです。米国もトランプも孤立化の道を突き進んでいるようです。

一方、トランプのロシアに関する発言に対してイタリアのコンテ首相は支持を明言。就任直後に大きな国際舞台にデビューしたコンテの動向は「ワイルドカード」ともいわれ一つの注目ポイントでしたが、早速にポピュリズム政権の外交という新たなリスク要因が顕在化したようです。

トランプ・バノン主義と欧州のポピュリズム・極右勢力には親和性があります。

「ポピュリズムとは(1):欧州の現状」(3/14)

近年、オーストリア、チェコ、ハンガリーで親ロシア勢力が台頭していますが、先週、プーチン大統領がオーストリアを訪問し、親ロシアの極右自由党が加わるクルツ連立政権との良好な関係をアピール。オーストリア政府は米ロ首脳会談を開催する用意があると米国に伝えたとも報道されています。今後、イタリアもこうした親ロシアの国々のよう動きを見せるか気になるところです。

●上海協力機構(SCO)首脳会議

G7と同じタイミングで中国とロシアを中心とする多国間首脳会議が開催。

ポイントは先週述べましたが、こちらは中国、ロシア、イランという米国への対抗勢力が結束を強調する一方、インドを含め同床異夢、戦術的・機会的な連携という面が強く、一筋縄にはいきません。

「上海協力機構(SCO)首脳会議」(6/4)

今回の結果を見た上で、このあたりの複雑な関係を解説します。

●日米首脳会談

安倍首相とトランプ大統領の会談が米朝首脳会談の5日前に実現しました。

会談後の共同記者会見で安倍首相は日朝首脳会談の実現を目指す考えを表明。この点を含め解説します(※メルマガに限定)。

●第3回米中通商協議とZTE制裁解除

5月18日の第2回協議(ムニューシン財務長官が代表団長)からわずか2週間後に開かれた第3回協議(ロス商務長官が代表団長)。一見したところ特段の成果はなかったように見えます。前回と異なり共同声明すら発表されませんでした。

一方、協議の数日後、ZTE制裁解除の合意が発表されました。これを含めてどう見るべきか解説します(※メルマガに限定)。

●中間選挙の予備選

以下の記事でお伝えしたように、5月から中間選挙の予備選が本格化しています。

「中間選挙の予備選」(5/7)
「中間選挙の予備選」(5/14)

先週は、カリフォルニアをはじめ8州で同時に実施されました。「予備選のスーパーチューズデー」といわれています。今回の予備選は中間選挙の見通しを考える上で大いに示唆に富んでいました。この点を解説します(※メルマガに限定)。

●米・トルコ外相会談とクルド軍の撤退

ポンペオ国務長官とチャブシオール外相がワシントンDCで会談。マンビジュへのトルコの軍事作戦が両国にとって最大の懸案になっていたことは以下の記事で解説しましたが、これについてはクルド軍(YPG)の撤退で合意したとのこと。

「トルコによるシリアのクルド攻撃」(1/30)
「シリアとトルコの激突の危機」(2/28)
「シリアでのトルコ進軍」(3/26)
「シリアをめぐるグレートゲーム」(4/9)

外相会談の翌日にYPGはマンビジュ撤退を発表。とりあえず危機を回避した状況のようです。

とはいえ米国とトルコの関係は懸案が山のようにあり、いずれも解決の見通しはなく、関係改善の見通しは立っていません。

「米・トルコのビザ発給停止」(17/10/19)

この状況が変わるとすればエルドアン大統領が退くことですが、次の大統領選挙は今月24日の予定で2週間後に迫っています。どうせエルドアン再選だろう・・と思われていましたが、これが驚くほどの接戦。非常に面白い展開になっています。来週解説します。

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今週の動き
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6/10(日)
・米シンガポール首脳会談(シンガポール、11日の可能性も)
・シンガポール・北朝鮮首脳会談(同)

6/11(月)
・日経新聞主催国際交流会議「アジアの未来」(東京、〜12日)
・ウクライナと仏独ロ外相会談(ベルリン)

6/12(火)
・米朝首脳会談(シンガポール)
・中間選挙の予備選(メイン、ネバダ、ノースダコタ、サウスカロライナ、バージニア)
・FOMC(~13日)

6/13(水)
・ポンペオ国務長官が訪韓(~14日)
・韓国統一地方選挙

6/14(木)
・ポンペオ国務長官が訪中
・南北軍事会談(板門店)
・欧州中央銀行(ECB)定例理事会(リガ)
・FIFAワールドカップ(ロシア、〜7/15)

(6/15(金)まで)
・トランプ政権が中国の知的財産侵害に対する制裁関税の最終案を発表

●米朝首脳会談

シンガポールのセントーサ島のカペラホテルで午前9時からスタートとのこと。

トランプと金正恩が蜜月を演出して、朝鮮戦争の終結に向けた宣言を打ち出し、核・ミサイル問題の解決の具体的な道筋はこれから・・というのが大方の予想ですが、どうなるか。とりあえず結果を待ちましょう。その後、解説します。

●日経「アジアの未来」

本日と明日、毎年恒例の日経新聞主催の国際会議「アジアの未来」が開催されます。

最大の注目点はマハティール首相のスピーチ。マハティールは毎年「元首相」の肩書で参加していましたが、今回は「現職首相」の肩書で堂々と参加。この点について述べます(※メルマガに限定)。

●ワールドカップ

最近あまりフォローしていないのですが、 それでもこのイベントは世界中が一体感をもって盛り上がる感じがして、いつもワクワクしますね。

放送時間が早寝早起きの私にはあまりフィットしない感じですが・・楽しみです。

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あとがき
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ぐっちーさんが私のメルマガのことを取り上げてくれました。その後のコメント欄での皆さんのお言葉含め、身に余る光栄です。

ただ残念に感じたのは「内容が高度すぎて理解できない」とのコメント。これは私の説明力不足ですね・・せっかく読んでいただいたのに、申し訳ありません。

あまり文章が長いとかえって分かりにくくなると思い、説明をはしょっている部分もあるからかもしれません。「ここはよく分からなかった」というところがあれば、遠慮なくコメント欄かメールでお聞き下さい。喜んでお答えします。

私自身もコメントや質問をいただくと、気づかないポイントを見つけることができて勉強になるので、ウェルカムです。お気楽にお願いします。

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5 comments on “今週の動き(6/11~17)
  1. KB より:
    どうなるのやら…

    段々と、JDさんのトランプ表現が面白くなっています(笑)

    G7の顛末を見ていると、米朝首脳会談ではどんな振る舞いをするつもりなのか、一抹の不安も覚えます。

    ただ、日本人としては、せっかく今の時代に生きているので、対北朝鮮との交渉が今後どのように進むのか、その中で何をどう決断していくのか、観察して考えてみたいなと感じます。今後日本が向かい合わざるを得ない、様々な決断と、JDさんならではのリアルな見通しに緊張感をも覚えました。

    それから、中間選挙の予備選。無責任に(言い過ぎ?)なんでも中間選挙に結びつける論調も多いですが、まずは何が起きているか、ですよね。共和党・民主党ともに焦りが見え、ドラマっぽく、楽しめました!

  2. ぺルドン より:
    トランプとプーチン

    やっとトランプと当選時・・
    考えていた対露戦略が・・プーチンにすれば対米戦略が・・動き始めた。
    ・・それはお互い・・対中戦略でもある。

    王岐山は黙っていないから・・米露中会談が始まる・・これで世界を仕切る可能性が
    出てきた。

    北の人質・・理由の如何に関わらず・・誘拐されたら相手が個人であろうと組織であろうと国家であろうと・・身代金は必要になる。
    但し賠償に関しては・・既に韓国に北の分も支払い済み・・その分は韓国から獲ってくれと関白殿突っぱねなきゃ・国民が承知しないでしょうね。それともその分
    韓国から返却してもらい北に・・韓国が泣き叫ぶでしょうね・・・
    ( ^ω^)

  3. ペルドン より:
    余計な事ですが・・

    「内容が高度すぎて理解できない」あれば・・
    「内容が低すぎて理解できない」方もいらっしゃるでしょう。
    両者に筆者が考慮すると「邯鄲の文」になる。
    今まで通りが・・型を崩さず良いのでは・?

    尤も崩さなくとも・・こんなコメントが舞い込みますよ。
    「あんたはバカなのか
     としか思わない
     演繹法で説明するということを知らないの」
    冒頭を紹介・・・
    ( ^ω^)

  4. リコパパ より:
    下らないバラエティ以下

    いつも興味深く拝読しております。「親ロシアの極右」などと言われると、おっさんの古い頭は混乱します(苦笑)。

    それはさておき、昨晩、BS T◯Sの某番組で、「安倍首相がトランプ大統領へ拉致問題を取り上げるように頼んでいるのは、支持率低迷をどうにかしたいからだ」といった旨の話が出て、唖然としました。こういった主張を公然と放映するのですから、本当に驚きです。下らないバラエティよりはマシかと思って見ていましたが、子供にはバラエティを見せておいた方がマシかもしれませんね(苦笑)。

    (バラエティ番組を一生懸命に作っている方、すみません。ごくわずかですが、面白いバラエティもありますよ。)

  5. 下北のねこ より:
    多分、序盤に勝ち過ぎたからかなあ

    米朝首脳会談、両首脳のドヤ顔とは別になんかこの程度かという雰囲気が濃厚に流れてる感じですね。
    専門的なところはさて置いて、トランプさん、最初の交渉打ち切りの脅しで、狙っていた成果をほぼ全て手に入れた状態になっちゃったんだと思います。
    あとは利益を確定しなければならないので、相手が投げ出さないように気持ち良い状態にさせて、きちんと会談を行う必要があります。もう退けません。
    そこに付け入られちゃった感じがします。
    確かに北朝鮮政府にはお金が無いんでしょうが、普通ならどう見ても恥になりかねない、ホテル代を全部出せという要求は、相手の反応を確かめるための瀬踏みだったんじゃないでしょうか。
    素人なので、北朝鮮が得た利益はわかりませんが、本番で思いっきり巻き返され、北朝鮮が思うものは手に入れたように思えます。
    やっぱり、金正恩さんだけじゃなく、北朝鮮外務省は外交上手ですね。

    こうなったら、トランプさんは首脳会談で安倍さんに戦闘機を売りつけてるように、金正恩さんをアメリカに招請して、ボーイングのセールスをすべきです。当然、見栄えのいい旅客機です。そういう交渉は絶対的にトランプさんの方が上でしょう。そういうとこ見てみたいなあ。

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